御駄物な話

伝統的な技法を駆使して天上天下唯我独特なデザインを生み出す駄な物づくり哲学

2007年08月の記事

はじめまして

オリジナルの仏壇を作り始めたのは8年前。
全国の仏壇のコンクールに出展する為でした。
「作りたい仏壇がある」と親父に嘆願して、自分の意見で少し小ぶりな仏壇を製作した。
テーマは「美しい」だった。
美しい四角の仏壇を作るために「黄金比」で仏壇の寸法を計算した。

ちなみに黄金比ってのは短辺と長辺の比率が1:(1+√5)/2 の四角形で
人が見て一番美しいと思う四角形の事。

職人さんにきっちりとした寸法を書いた図面を持っていくと
「そんなきっちりとはできない」
とはっきりと言われた。

自分のコンセプトを持って職人さんに理解してもらおとしたが、
職人さんは自分の作りやすい方へ勝手に変えられてしまった。

その頃付き合っていたのは親父が抱えていた職人さん達。
親子程、年齢の離れた僕の言う事を全く相手にするわけがない。
逆に「仏壇の事を何にも知らないくせに」と説教をされた。

確かにそうだった。
仏壇を美しくしたいと思ったのは外面。
製造する方向は全く見ていなかった。
まだ20代だった僕は全体が見れていなかった。

妥協の末に出来上がった仏壇は職人さんには評判が悪かった。
全国の仏壇コンクールでは全く賞に入らなかった。
真剣に取り組んでいたから、発表の時は涙が出そうになる程悔しかったのを今でも覚えています。

それが僕の仏壇デザイナーとしてのデビューでした。

業界で不評だった僕の最初の仏壇は直ぐに買い手が見つかり、
現在、店内に飾れているのは3代目。
3人目の顧客を静かに待っています。
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