御駄物な話

伝統的な技法を駆使して天上天下唯我独特なデザインを生み出す駄な物づくり哲学

津波被害の位牌修復をしています

日記が本当に久しぶりになってしまいました。
お盆は仏壇屋にとって一年で一番忙しい時期です。
それに加えて、今年は3.11の東日本大震災での津波被害のお位牌を無料で修復するボランティアを初めており、その位牌をできるかぎりお盆までに持ち主に綺麗な形にして返そうと必死に仕事をしていました。
おかげで6月後半から丸々1日休みを取れた日はありませんでした。
当然ですがお盆休みもなく、次回の水曜日の店の定休日が本当に久々の一日オフの日になります。


身を削るような日々のおかげでお位牌をなんとかお盆までに届くように仕上げる事ができました。
津波の力がどのように位牌を壊してしまうのかをお伝えするために製作した物を少しだけ公開させていただきます。

津波位牌修復実例002
こちらは位牌の下の部分が全て津波で流されてしまっています。
位牌の台部分はホヅとよばれるパーツで取れなくなっているのですが、その部分ごと大きくえぐられてしまっています。
えぐり取られた箇所を木材で木地直し欠損部分を作成、塗りなおしをして文字を蒔絵で、装飾を金箔で行っております。


津波位牌修理実例2
こちらは上部と下部が両方とも津波で流されています。
欠損部分を作りなおして、塗り直し、文字を書いて金箔を押して仕上げています。


津波位牌修復実例011
一番多いのは津波でさらわて、海水に浸かってしまったために起きる塗りの剥離と何かに衝突してできたクラック状のひび割れです。
このような場合は下地をして塗りなおして、文字書き、金箔という工程で仕上げています。


欠損箇所や痛み具合は一つ一つ違います。
それに応じて修復する作業をしています。
お盆までに(初めての依頼が7月17日)15柱の位牌を修理して持ち主に送らせていただいております。
お盆直前にも持ち主の見つかった位牌が送られてきており、手元に10柱ほど修理待ちの位牌があります。


位牌の文字書きをボランティアしてくれると近所のお坊さんが手を上げてくれました。
信仰深い三河地方だから、伝統産業が残っている三河地方だからできるのでしょうね。


地味ですが、一柱、一柱ずつ修復して東日本を応援できればと思っています。


40メートルの津波を耐えて、持ち主に戻ってきた位牌には絶対なにか特別な力があるはずですので。
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