御駄物な話

伝統的な技法を駆使して天上天下唯我独特なデザインを生み出す駄な物づくり哲学

怪獣供養の専門家!ウルトラ木魚

 仏壇の仕事を生業とする僕のデザインは良くも悪くも必ず仏教テイストが入ってしまう。
今回は円谷プロ50周年企画でアーティストとして「ウルトラ木魚」の製作させてもらった話をします。
どんな世界でも宗教を匂わす商品は基本的にタブーであるのも係わらず、日本の代表的なヒーローであるウルトラマンと仏具である木魚をコラボさせられたのには実は理由があります。

 円谷プロの50周年を記念して50人のアーティストが自分の好きな円谷キャラで自由な商品を作って販売する「円谷プロ・クリエイティブ・ジャム50」に参加依頼が去年ありました。
最初に書いた通り僕のデザインには宗教色が入ります。
宗教色を嫌う企業が多いので、僕が作る物には理由付けが必要になります。
何故かというと変わった物を作って宗教をバカにしていると思われないようにしなければいけないからです。
宗教が神聖であるが為に、僕のデザインを見て不快に思わせてしまったらいけない。
僕が作る物には常にデザインに理由がなければいけないのです。

 今回、円谷キャラの中で僕が選択したのは王道のウルトラマンです。そしてウルトラマンの全話を再度見直すことにしました。そしたら見つけたのです。
ウルトラマン35話「怪獣墓場」の回で怪獣供養をするシーンを。番組の中で、科学特捜隊が今まで倒した怪獣の供養をしてあげようという事になり、基地の中で僧侶を呼んで木魚をポクポク叩きながらお経をあげているシーンを見つけました。
コレだ!って思いました。怪獣供養のシーンを表現できる商品を作ろうと。
早速ウルトラマンの顔をした木魚を作って欲しいとデザイン画を送って木魚職人さんにサンプルを作成してもらい、座布団は仏壇の中にある打敷という仏具の職人にお願いし、叩くバイは三河仏壇の彫刻師に流星型にしてもらいました。
円谷プロにサンプルを送ると共に制作背景である怪獣供養をフューチャーした物だと伝えた結果、無事に制作オッケーをいただいたのです。

 他者からは悪ふざけで作った物と思われるかもしれないが、デザインや制作をする時は細かな所にまでこだわって作る。製作秘話を知った時に感動まで伝えられる。
そうやって僕はいろいろな物を作ってきました。
目指すはB級工芸「駄な物づくり」。
完璧な美しさよりも、少し笑える工芸品を作りたい。
僕は戦国武将で茶人でもある古田織部が茶碗を歪まして一笑を得たようなデザイン工芸が作りたいと思う。

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